1930-40's German Scissor Wall Lamp

商品詳細

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(*このページ最下部にも他の画像がございます。)


1930〜40年代頃のドイツ製アコーディオン式ウォール・ランプ(シザーランプ)です。
全て鉄製で黒塗り。メーカ名は不明ですが、"ぐいっ!" と引っ張るためのハンドルが最大の特徴となっております。当店では初入荷となり、過去にも見た事が無い初見のランプとなります。
最下部にも記述いたしておりますが、軍モノやどこかのメーカーのプロトタイプなど、なかなかレアなモデルなのではないかと思います。
詳細は後述いたしておりますが、いわゆるヘビーデューティー、無骨なランプ路線の造りの良さは備えているうえ、ドイツ製らしい綿密な構造で、カラーリング、造形デザインも含め素晴らしいランプです。


シェードはブラックのホーロー(内側は白)製で、その他パーツもオリジナルのブラックの焼き付け塗装です。各部に経年程度の小傷等はあるものの、申し分無い抜群のコンディションかと思います。
シェード部分には経年の塗装のカケや割れ(塗装の素材がガラス質の塗装の為)などはございますが、雰囲気の良いアジ程度かと思います。

(シェード "後頭部"と、もう一点、ベースに差さるL字ブラケットの上部に後付けの穴が開けられておりますが、これは過去に前所有者が消耗品である "配線交換の作業性" を増すため、本来はアコーディオン部以外は中通しの配線を、外に出すための穴として付けたようです。しかし、今回の入荷時の配線交換に伴い、本来の "配線中通し" に戻しました。やはり、"配線中通し" の方がスマートですね。この穴は、当ページ最下部の画像、最後の2枚で確認できますが、時にダメージとして目につくようなものではございません。)

ソケットは鉄(真鍮色)&磁器製のオリジナルのソケットが付いております。
電球は付属致しませんが、口金サイズは日本でごく一般的なE26サイズで、白熱電球の場合で60W(ワット)までが使用出来ます。もちろん電球形蛍光灯、LEDも使用出来ます。


シェードとアコーディオン接合部は、画像で示しましたマイナスネジ(人間でいう喉仏あたりにある)を起点とし、左右に約100°ほど、合わせて200°ほど首を振ります。そして、このこのマイナスネジの内部にテンションプレートが設けられておりますので、首振りの際の固さ調整、もしくは完全固定が可能です。

さらにその先、シェード根元の丸い形状のジョイント部で上下好きな所にまで可動します。この丸い形状の部分には、本来もしかしたら根元の大きいノブ付きの可動部のミニバージョンのような "ウイングナット" のような、手で固さを調節するためのものが付いていたのかもしれませんが、現状は緩み防止の "ダブルナット" で仕上がっております。内部には分厚いスプリングワッシャーも噛ませてありますので、使用時の頻繁な角度調整による緩み防止は万全かと思います。増し締めする必要が出てくる事もそうそう無いかと思われます。



このシェードの "側頭部" にある穴は、本来パドルスイッチが付いていた箇所かと思います。現状はパドルスイッチが壊れたのか、排除された状態ですので、穴だけが残っております。代わりに、壁に設置後のベース直下50cmのあたりに(高所に取り付けることも考慮しました) >> コチラのスイッチ を取り付けましたので、パチンッ!パチンッ!とON/OFFできます。

配線に関しましても、同じく高所に取り付けることも考慮し、>> コチラ << のコットン製ブラックを、たっぷり7メートル使用しましたので、配線出口(ベース下部)から545cmの長さがございます。さらにコンセントプラグは黒色樹脂の、アメリカ製のリプロ(ヴィンテージモデル)で、シンプルなリブ柄の物を使用しておりますので良い雰囲気かと思います。



その他可動部も含め、他パーツのご説明をベース部分からさせていただきます...

壁付けベース部分で水平に180°。(大きいイモネジにより固定が可能)
このベースに差さるL字アームと、 アコーディオンの接合部(ラウンド形状)で上下に160°?くらい。アコーディオンが上下どちらかの壁にぶつかるまで動き、大きいノブ&内部の大きいスプリングワッシャーでしっかり固定が可能。なので、上部から極端に斜め下にアームを垂らしたり、その逆の設置も可能です。

各アコーディオン・パーツは2mm厚のスチール板のプレス製法により立体的な造りをしております。その凸ラインは程よい軽さ(ランプの総重量2.1kg)を保ちながら補強も兼ねたデザインと機能を備えたヨーローパらしい独自のデザインです。
このアコーディオン・パーツは、上記の "アームの可動角度" を増すため、ベースプレートに近くなるほど段階的にプレート自体が短く設計されております。(長いと壁にすぐ当たり、斜め上や下に出せる角度が狭くなるため)その分強度確保を考え、最短のパーツのみ3mm厚で、幅も5mm増したプレートが使用されております。
この設計のおかげで、画像はございませんが、壁付けの後、上下問わずアームをほぼ壁にぴったり沿う形で、例えば直下の床や、真上の天井への照射を可能にできるほどの照射角度を確保できるようになっております。
もちろんアコーディオンの伸縮もいスムーズです。

この点だけ見ても、当時のドイツ製らしい、機能と強度をしっかりと考慮した綿密なパーツ設計が行われているという事がよくわかり、そして、このアコーディオン・パーツの長短&凸ラインこそが、このランプのデザイン性を増しております。これこそが "機能美" ですね。


アコーディオン式ですので【最短〜最長】画像で示しましたようにかなり伸び、壁からシェード先端までで115cmほどの長さになる上、この115cmに伸ばした状態で壁から斜め上に出しても下に出して、もちろん床と水平にしても。さらに "揺さぶって" も、くた〜っと落下せずにシッカリとその姿勢を維持します。
横からの力が加わると、ごくごくかすかに震えたりはしますが、どんな強い素材を使用した製品でも出る程度で、パーツ構成上の当たり前のレベルとなります。
もちろん、なんとなくねじれてる?的な、いわゆる "チャチさ" は全くございません。


アコーディオンの最先端パーツに取り付けられたハンドルは、3mmほどの分厚い丸型鉄パイプを手のサイズに合わせぐいっと両端を曲げ、2か所の先端を二つに割り、がっつり溶接されて取り付けられております。
ベースプレート付近の、大きいノブ付きの可動部と、このハンドル箇所にのみ溶接が使われているわけですが、溶接跡を綺麗にするための "スムージング" などが特に行われておらず、しっかり溶接で溶け込ませた後に、軽く "バリ" 程度を磨いて、仕上げの焼き付け塗装が行われております。
なんとなく "慌て感" が残るこの仕上げの具合を考えますと、手抜きは手抜きなのですが(強度は通常通り全く問題無いです)、通常の販売用製品の生産とは異なる時期、というか戦時中に会議室や作戦室用など、そう言った場所で使用するために慌てて量産されたライトのような気がいたします。

結果的に、この無骨さとヤレたブラックボディが今回のライトの良さをさらに引き出しているという点ではございます。
以上、全体的にやれ感はあるものの修理跡やダメージというダメージもなく、全箇所が正常に機能する大変良好なコンディションとなっております。



◆SIZE◆
壁からシェード先端までの最短〜最長:47cm〜115cm
シェード直径:15cm(深さ18cm)
根元のノブの大きさ:6.5cm
ベースプレート:11cm×6.5cm
最長・アコーディオン部分のプレート1枚のサイズ:28.0cm×1.5cm×2mm厚
中間・アコーディオン部分のプレート1枚のサイズ:23.0cm×1.5cm×2mm厚
最短・アコーディオン部分のプレート1枚のサイズ:16.5cm×2.0cm×3mm厚

重量2.1kg。

商品詳細画像 ↓